実習で受け持った患者さんをどう評価して診ていけばいいかわからない。
評価はたくさんしたんだけども情報量が多すぎて何から見ていいか分からない。
他のベテランPTはどんな考えに基づいて治療しているのかな。
こんにちは。ゆーたかです。
その悩みよく分かります。
まだ経験が浅かった過去の自分もただ何をしていいかよく分からないまま治療をしていました。
過去の患者さん大変申し訳ありません、、。
そしてみなさんには、過去の自分みたいにならないで、なるべく最短ルートで成長してほしい。
そんな思いもあり、このサイトでは学生・新人・若手のPTが早く成長できるための情報を発信していきます。
そこで今回は、治療のヒントとなるクリニカルリーズニングについてお伝えしようと思います。
クリニカルリーズニングって?
まずは、クリニカルリーズニングってなんでしょう?
臨床推論なんて言ったりもします。
内山 靖先生によると、
クリニカルリーズニングとは対象者の訴えや症状から病態を推測し、仮説に基づき適切な検査法を選択して対象者に最も適した介入を決定していく一連の心理過程を指す。
この過程は気づきと共に経験や知識に基づく論理的思考による鑑別と選択の連続で仮説を検証する工程を繰り返している。
クリニカルリーズニング―理学療法士に求められる臨床能力
とのこと。
むむむ。ちょっと分かるような、難しいようなですね。
簡単に説明すると、患者さんを診ていく上での考え方。
根拠に基づいた仮説をあげて、その仮説に基づいて治療を選択するという考え方。
ベテランの人が何となくちょっと見てパッと治療しちゃう。
そんなベテランの考え方を言語化してみたものですかね。
もっと色んな解釈があると思いますが、、。
例えば実習などで脳梗塞で右麻痺の患者さんを受け持ったとして、あまり経験がないと、教科書的にはまずはブルンストロームステージ、感覚評価、ROM測定、徒手的筋力検査等々の検査から入りがちです。
ボトムアップなんて言ったりもしますね。
だけどもベテランの人はちょっと動作を診てからもう治療しちゃってます。
いつ評価したの??って感じですよね。
けども頭の中では仮説と検証、フィードバックの作業をとても早く、何度もそしてより正確に行っています。
そしてしっかり結果が出ます。
ただこれは実践するとなるとけっこう難しいです。
経験だったり、幅広く、深い知識も必要だったりします。
自分もまだまだです。
ただ10年理学療法士として働いて分かった、ちょっとしたコツをお伝えしようと思います。
それは、
- 何でもいいから仮説を持って治療に臨もう
- 何でもいいから治療の前後に評価をしよう
- 仮説→検証→フィードバックのサイクルをたくさん早く回しましょう
です。
順に説明していきますね。
①何でもいいから仮説を持って治療に臨もう
目的も仮説もなく評価治療をやみくもに行うのではなく、何でもいいから仮説をたてましょう。
なんでこんな歩き方なのかな?
足関節の背屈が出ないのかもしれない。
程度からで十分です。
ただ注意点としては仮説を出す際に、○○法などの偏った考えになる危険性もあります。
確証バイアスなんて言ったりもします。
根拠に基づいた客観性のあるものなのか、自分の都合のいいような解釈になってないか、気をつけるようにしてみてください。
②何でもいいから治療の前後に評価をしよう
次は何でもいいから治療の前後に評価をしよう、です。
例えばあなたが治療として背屈のストレッチを選択したとします。
そしたらストレッチをする前とストレッチをした後に歩行観察を毎回行います。
何を評価すればいいのか、、それは何でもいいです。
とりあえず治療をする前した後に同じ評価をするクセを付けてみましょう。
そしたら自分の治療の結果のフィードバックが得られます。
③仮説→検証→フィードバックのサイクルをたくさん早く回しましょう
ただ得られたフィードバックをもとに更に仮説が出てくると思うのでそしたらまた検証します。
ひたすらその繰り返しです。
PDCAサイクルを回すなんて言ったりもしますかね。
サイクルを回せば回すほど徐々に正解に近づいてくるようになるかと思います。
まとめ
- 患者さんを見る時は治療の前後で毎回評価しましょう。
- 何でもいいから仮説を持ちましょう。
- 仮説→検証→フィードバックのサイクルをたくさん早く回しましょう。
以上です。
今回参考にした書籍はこちらです。
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ここまで見てくださりありがとうございました。
ではまた。